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鍼灸師を続けるなかで開業を考え、
柔道整復師の資格が必要だと思った。
大学は工学部で電子工学を学んでいたのですが、普通のサラリーマンとして会社に勤めるのではなく、自分で何かをしたかった。それでまったくの異分野でしたが大阪の薬店で、販売管理などの仕事に就くことにしました。その理由は、薬店なら開業のチャンスがあると思ったからです。最初は市販薬の販売をまかされていましたが、漢方薬に興味を持ちはじめ、漢方調剤薬局に勤務することになりました。そこでは漢方薬を調剤して販売しているだけでなく、鍼灸師の資格を持つスタッフが、鍼灸治療も行っていました。そのころ、東洋医学を本格的に学びたいと思っていて、医療系の資格を何も持っていなかったこともあり、鍼灸師の養成校へ入学しました。その養成校を平成元年に卒業し、はり師・きゅう師の資格を取得したので、職場では鍼灸部門に配属されました。それから約20年余り勤めるなかで、鍼灸だけでなく、柔道整復を交えて施術した方が効果的に治療ができると感じることがたびたびありました。もともと薬店を開業したいと考えていたほど独立志向が高く、今後自分の治療院を開業するためには柔道整復師の資格も取得していた方が良いと思い、専門学校でもう一度学ぶことを決断しました。そのとき、年齢は52歳でした。
熱心な先生とクラスメイトに囲まれ、
年齢差をまったく気にせずに学べた。
入学前にいろいろな専門学校を見てまわったのですが、そのなかでも東洋医療専門学校の先生方は教育にかける意気込みが違いました。その熱意にほれたのが入学の理由です。実際に授業が始まってからも先生方は、学生のためにすごく熱心でした。とくに臨床の現場で活躍されている先生が多く、知識・技術を指導していただけたことは、開業して大変役立っています。クラスは20歳代が中心で、30歳代、40歳代の方もいました。 同じ将来を目指すもの同士ということもあり、年齢差はまったく気にならなかったですね。実技試験の前に、ひとりではシミュレーションができないので、みんなと助け合いながら練習をしたことは良い思い出です。私は昼間の仕事を続けながら通学していたので、学校行事や仕事で忙しい毎日でしたが、クラスメイトとは勤務先では得られない絆ができ、今でも仕事やプライベートを通じて交流が続いています。
工学部を出て開業まで長い道のり。
でも、今はとても充実した日々。
東洋医療専門学校を平成21年に卒業し、柔道整復師の国家資格とその後に登録販売者の資格を取得してからは、独立開業に向けて準備をはじめました。大阪での開業も考えましたが、高齢の母親がいることもあり、地元・鹿児島に帰ることにしました。今は実家を建て替えて、漢方薬も取り扱う治療院を開いています。地元で開業すると、両親のことをよく知る患者さんが親しみを持って来院してくださいます。そういう人と人のつながりはとても嬉しいですね。ただ、柔道整復師や鍼灸師を目指すために勉強をするなら、大阪で学んだ方がいろいろな臨床に立ち会えますし、最新の情報を常に手に入れることができます。独立するまでは大阪で学び、将来的に地元で開業するのがベストだと思います。過去の経歴にしばられていたら、なにも新しいことを始められません。私の場合、大学は医療分野とはまったく関係のない工学部を出ていますし、開業までに長い道のりを歩いてきましたが、今はとても充実した日々を過ごしています。ぜひみなさんも、思いきって新しい扉を開けてください。
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