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安定した生活を捨ててまで挑んだ、救急救命士への道。

正直言って、当時の生活には何の不満もありませんでした。大学を卒業し、広告代理店の営業職として4年。人と接することが大好きな自分にとって、仕事も、人間関係もすべてがうまくいっており、順調な毎日を送っていました。ただ、そんな安定した生活の中で、以前から漠然と持っていた「もっと人の役に立ちたい」という思いは、日に日に大きくなっていったのです。 「救急救命士の道へ進もう」。社会人になって5年目、私が1年間悩み抜いて出した結論は、家族をはじめ、友人、知人、ほとんどの人の反対にあいました。一番つらかったのは、勤務先に退職を申し出た時。上司に「何が不満なんだ」と聞かれても、仕事、給与、待遇、すべてにおいて良くしていただいていたので、返す言葉がありませんでした。しかし、自分の人生に悔いは残したくなかった。自分がどのように考え、どのように将来を見据えて結論を出したかなどを伝え、根気よく説得していったのです。そんな私の決意を理解してくれてからは、周囲のみんなが応援してくれました。消防本部の採用内定をいただき、国家試験にも合格した時は、私自身はもちろんですが、家族をはじめ周囲の人が、我が事のように喜んでくれた。夢を実現できた喜びと重なり、本当に心が震える思いでしたね。

「絶対に俺が消防に入れてやる」先生の熱意に励まされた学生時代。

昼間アルバイトをしながら、夜間部に通う私は、通学時間などの負担を極力減らし、勉強に専念したいと思っていました。そんな私にとって、新大阪駅より歩いてすぐという好立地にある東洋医療専門学校は、理想的な環境でした。学生生活は、とにかく「楽しい」のひと言。もちろん勉強は厳しいですが、同じ目標を持つ仲間との毎日は、楽しくて仕方なかったですね。ところが、この楽しさが曲者。周囲を説得し、退路を断って入学してきた私でさえ、流されそうになるぐらいでしたから(笑)。でもそんな時、先生の「絶対に俺が消防に入れてやる」というひと言が、目を覚まさせてくれました。厳しいだけでは潰れてしまう、楽しいだけでは流されてしまう。そんな学生たちの心の動きを見抜いて、タイミングよく叱咤激励してくれました。もちろん、自分の信じた道を貫き通す強い信念は必要ですが、先生方は、それをうまく引き出してモチベーションを高めてくれる。技術や知識の指導はもちろんですが、3年間頑張れたのも、そんな先生方の細やかな心配りがあったからだと思っています。

良く考えて決断する。そして最後は自分自身を信じること。

現在私は、愛知県の東海市消防本部で消防と救急の業務に携わっています。この仕事に就いて改めて思うのは、消防の世界に入って本当に良かったということです。日々の現場においては、つらいことが無いわけではありません。しかし、それ以上のやりがいと、喜びがあります。救命士に興味を持たれている方は、目指してみて間違いない道だと確信しています。だた、それにはやはり良く考えることが必要。漠然とした憧れだけでは、将来の不安は募るばかりです。今の自分の状況、家族や仕事、それらすべてと救命士の仕事を比べてみて、一つずつ答えを出してください。そして決断したなら、前進あるのみ。東洋医療に通い、3年後、消防職員になっている自分を常にイメージしながら、真っ直ぐに夢への道を歩んでください。自分自身を信じること。それが夢へのスタートラインです。

上司の声

愛知県東海市消防本部 消防次長
河村敏夫さん

救命士として、また指導者として、
今後もさらなる成長を期待しています。

東海市の人口は、現在約10万7000人。年間約1000人のペースで増加しています。それに伴い救急事案も年々増加しており、出動回数は10年前の約1.5倍に達しています。消防本部としてはこれらの状況に対応すべく体制強化を図っていますので、若島君のような人材に期待するところは大きいですね。彼は専門学校で学んでいただけあり、現場への適応も早く、入署して3年目にもかかわらず、すでに後輩の指導にあたってもらっています。また、彼の高い志や思いやりのある行動には、社会人としての経験が大いに生かされていると思います。今年度は薬剤投与の認定も受けてもらう予定ですので、後輩たちを牽引するリーダーとして、さらなる活躍を期待しています。

 

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