熱中症かも?救急車を呼ぶ3つの判断ポイント|部活動・屋外活動で命を守る応急手当 | 大阪の東洋医療専門学校

熱中症かも?救急車を呼ぶ3つの判断ポイント|部活動・屋外活動で命を守る応急手当

SUMMER FIRST AID 2026

熱中症かも?迷ったときは「意識・水分・改善」の3点を確認してください。

部活動や屋外活動で体調不良者が出たとき、救急車を呼ぶ判断と、到着までに行う応急手当を解説します。

呼びかけへの反応がおかしい、意識がない、自力で水分を飲めない場合は、すぐに119番通報してください。
救急車を待つ間も、涼しい場所へ移して身体を冷やします。意識がはっきりしない人へ、無理に水分を飲ませてはいけません。

熱中症は屋外だけでなく、高温多湿の室内や、体調が整っていないときにも起こります。

大切なのは、熱中症かを確定することではなく、命に関わるサインを見逃さず、冷却と救急要請を早く始めることです。

今年も熱中症による救急搬送が発生しています

総務省消防庁の公表によると、2026年7月6日から12日までの1週間に、全国で4,580人が熱中症により救急搬送されました(速報値)。

数字を見るときのポイント

搬送者数は毎週変わりますが、熱中症は部活動、登下校、自宅など身近な場面で起こります。誰にでも起こり得ると考えて備えましょう。

救急車を呼ぶか判断する3つの確認

意識は正常か

名前や場所を答えられるか、会話がかみ合うかを確認します。「返事はあるが言動がおかしい」「反応が鈍い」状態も危険なサインです。

119番が必要な例
答えがない、受け答えがおかしい、けいれんがある

自力で水分を飲めるか

意識がはっきりし、自分で容器を持って安全に飲めるかを確認します。吐き気や嘔吐がある場合も、無理な水分補給は避けます。

119番・医療機関の判断
自力で飲めない、吐いてしまう、症状が強い
3つ目の確認

  1. 涼しい場所へ移動
  2. 身体を冷やして休む
  3. 症状が改善したか確認

冷却や休息を行っても症状が改善しない、または悪化する場合は医療機関への搬送が必要です。判断に迷うほど状態が悪いときは、様子を見続けず119番通報をしてください。

熱中症を疑ったら最初に行う応急手当

症状の重さにかかわらず、まず暑い環境から離すことが重要です。風通しのよい日陰や、冷房の効いた室内へ移動させます。

  • 涼しい場所へ移動する
  • 衣服やベルトをゆるめる
  • 皮膚を濡らして風を当てる
  • 首・脇の下・脚の付け根を冷やす

氷のうや保冷剤があれば、首の両側、脇の下、脚の付け根などを冷やします。救急車を呼んだあとも、到着するまで冷却を続けてください。

119番通報をしたら何もせず待つのではありません。通報と身体冷却を同時に進めることが、重症化を防ぐうえで大切です。

水分を飲ませてよい場合・いけない場合

呼びかけへの応答が明瞭で、意識がはっきりし、自分で安全に飲める場合は、冷たい水分を本人に飲んでもらいます。大量に汗をかいている場合は、塩分を補える経口補水液やスポーツドリンクなどが選択肢になります。

絶対に無理をさせない

反応がおかしい、意識がない、吐き気が強い、吐いている場合は、口から水分を与えません。水分が気道へ流れ込む危険があるため、119番通報と冷却を優先します。

「熱中症なら水を飲ませる」と一律に覚えるのではなく、安全に飲み込める状態かを先に確認することが重要です。

部活動や屋外活動で予防するポイント

発症後の対応だけでなく予防も重要です。急に暑くなった日や、身体が暑さに慣れていない時期は特に注意します。

  • 暑さ指数や気象情報を確認する
  • 水分・塩分と休憩を計画する
  • 寝不足や発熱時は無理をしない
  • 一人にせず互いの様子を見る

「頑張れるか」ではなく「安全に続けられる環境か」で判断します。危険な暑さが予想される場合は、時間や場所の変更、活動の短縮・中止も必要です。

救急救命士の学びと、熱中症対応のつながり

救急救命士は、体温だけで熱中症と決めるのではありません。意識、呼吸、脈拍、血圧、皮膚の状態、発症した環境、活動時間、水分摂取、既往歴などを集め、緊急度・重症度を判断します。

同じ「気分が悪い」という訴えでも、低血糖、脳卒中、心疾患、感染症など別の病気が隠れている可能性があります。だからこそ、一つの症状だけで決めつけず、観察した情報をつなげて考える力が必要です。

東洋医療専門学校では、医学の基礎、観察、判断、チームで行動する力をシミュレーション実習で磨きます。

よくある質問

返事はあるものの、受け答えがおかしい場合も救急車を呼びますか?

はい。応答が鈍い、会話がかみ合わない、現在地や日時が分からないなども意識障害の可能性があります。119番通報し、涼しい場所で身体を冷やしてください。

意識がない人に経口補水液を飲ませてもよいですか?

飲ませてはいけません。誤って気道へ流れ込む危険があります。119番通報と身体冷却を優先します。

冷やして元気になれば、すぐ部活動へ戻れますか?

その日の活動へすぐ復帰させるのは避けます。誰かが付き添って経過を観察し、症状が残る、再び悪化する場合は医療機関へ相談してください。

迷ったら「意識・水分・改善」を確認

熱中症が疑われたら、まず涼しい場所へ移し、身体を冷やします。そのうえで、意識が正常か、自力で水分を飲めるか、冷却後に改善したかを確認します。

反応がおかしい、意識がない、自力で水分を飲めない場合は、すぐに119番通報。無理に水分を飲ませず、救急車が到着するまで冷却を続けてください。

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参考資料

※救急搬送人員は速報値であり、後日修正される場合があります。情報は2026年7月20日時点です。

この記事を書いたのは・・・?

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田中 一平 先生
救急救命士学科 学科長|救急救命士(国家資格)

◎ 経歴:救急救命士としての専門知識を生かし、東洋医療専門学校で救急救命士・消防官を目指す学生を指導。現在は救急救命士学科長として学科運営に携わりながら、国家試験・消防採用試験対策、傷病者の観察・判断、シミュレーション教育などを担当している。また、生成AIやICTを活用した教材開発・教育DXにも取り組み、学外では高校生や地域住民を対象とした救命講習・防災教育も行っている。

◎ 担当科目:救急医学概論・外傷・救急救命処置・シミュレーション実習・国家試験対策・消防採用試験対策 など
◎ その他:JPTECインストラクター/教育DX・生成AI活用を推進🤖/地域の救命・防災活動にも参加しています🚑