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ブログ-医療の豆知識

海外で鍼灸師として働くには?世界の需要や働き方について

2024.11.9


ライフスタイルの多様化や交通手段の発達によって海外がとても身近になった現在、活躍の場を海外に求める医療従事者も増えてきています。

今回はそんな医療従事者の中から「鍼灸師」を取り上げて、「鍼灸師の仕事とはどのようなものか」「国ごとによる鍼灸師の資格の取り扱いの違い」「海外での鍼灸師の働き方」について解説していきます。

鍼灸師の仕事と資格について

鍼灸師とは、鍼や灸を使って治療にあたる仕事です。なお厳密には「はり師」と「きゅう師」は別々の資格ですが、一緒に取得する人も多いため、一般的に「鍼灸師」と呼ばれます(ここでもこの表記に従います)。

東洋医学の考え方の下、人のツボなどに鍼・灸を施し、病状の改善や疾病の予防を行うのが鍼灸師の仕事です。活躍の場所は、鍼灸院などの治療院の他、スポーツ分野や美容分野、介護分野など多岐に渡ります。また独立開業を行うこともできます。

日本で鍼灸師として働くには、定められた養成学校に通わなければなりません。通信教育のみで受験資格を得ることはできず、最低3年間養成学校に通学してカリキュラムを修める必要があります。そしてそのうえで日本の国家試験に合格して、初めて鍼灸師として活躍することが可能です。ちなみに鍼灸師の国家試験の合格率はおおよそ70パーセント程度です。

出典:厚生労働省「第32回あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師国家試験の合格発表について」

国ごとに鍼灸師の資格の取り扱いは異なる

「日本で鍼灸師の資格を取って、海外で医療従事者として働きたい」という人に向けて、ここからは「海外で鍼灸師の需要はあるのか、そして日本で取得した鍼灸師の資格は使えるのか」について解説していきます。

東洋医学のひとつである鍼灸の技術は、海外でも需要が高い傾向にあります。特にアメリカでは鍼灸師のニーズが高く、2万人を超える人が鍼灸師として働いています。

海外での需要は高いことは間違いありませんが「日本で取得した鍼灸師の資格がそのまま使えるか」は、なかなか厳しいのが現状です。これは、国によって、鍼灸師の資格に対する考え方が違うからです。

鍼灸治療が積極的に導入されているアメリカでは、多くの州でNCCAOM(鍼術東洋医学国家資格認定委員会)認定試験を受ける必要があります。しかし鍼灸師として活躍するための必要条件は州ごとに異なるため、A州で鍼灸師の資格を取得したが、B州に引っ越す場合はまた鍼灸師の資格の要件を調べなければならないということです。

またフランスやメキシコでは鍼灸治療を行えるのは医師のみです。しかし、スペインやオランダ、ポルトガルやニュージーランドなどは、国として鍼灸師の資格制度を整備していないため、日本の鍼灸師の資格を活かして働くことが可能です。

海外の場合は、「どの国で働くか」「どの地域で働くか」によって求められる資格が変わりますし、働き方も変わってきます。そのため、しっかりとした下調べを行うことが重要です。また世界の状況は変わるため、最新情報をチェックしましょう。

海外で鍼灸師として働く! その働き方について

海外で鍼灸師として活躍できるかどうかを、「資格」の面から見てきました。ここからはより具体的に、「ではどのような場で、どのような働き方ができるか」について解説していきます。鍼灸師として海外で働くときの働き方は、主に以下の3つです。
それぞれ見ていきましょう。

治療家として働く

海外で鍼灸師として働くときのもっともメジャーな働き方は、やはり「治療家として働く」というものでしょう。

現地の鍼灸院に所属して、鍼灸師として病状の改善や病気の疾病などに携わっていきます。安定した働き方ができるうえに比較的選択肢が広く、働きやすいのが魅力です。また、日本人が運営している鍼灸院もあります。

現在は鍼灸の技術を美容に応用した施術(特に「美容鍼」など)のニーズも高まっています。美容面からのアプローチもできるようになっておけば、働く範囲はさらに広くなるでしょう。

また、マーケティングスキルや知名度、鍼灸師としての高い知識・技術が求められますが、プロアスリートのチームに所属して、メディカルトレーナーとしてアスリートを支えていくという方法もあります。

豪華客船など、特定の場所で働く

ゆったりと各国を回る豪華客船は、クライアントを飽きさせないために、またゲストの健康と安全を守るために、さまざまな催しを提案しています。そのなかには、「鍼灸師による施術」もあります。

この働き方を選ぶ場合は、自身が豪華客船に乗り込み施術を担当していくことになります。オフの日には上陸して世界中を巡る楽しさもあるでしょう。

まとめ

鍼灸師として海外で働くには国や働き方によって必要な資格が異なるため、働きたい国を定めその国の制度に沿った準備を進めることが重要です。また海外で働くには資格だけでなく、言葉や文化の壁もあります。特に患者とのコミュニケーションが重要な仕事なため、現地の人と違和感なく話せる言語力を身につけることや生活や文化についてもしっかり理解しておくことが重要となるでしょう。

東洋医療専門学校なら「中医針灸学士」の学位も取得可能

東洋医療専門学校の同時入学制度
東洋医療専門学校では、世界で活躍する鍼灸師を目指すために、海外提携校である中国の浙江中医薬大学への同時入学制度を設けています。本校で学べば浙江中医薬大学の単位として認定されるため、卒業と同時に中国に渡り、半年間の語学研修を経て鍼灸推拿学科で2年間の専門教育を受けることで、本来は5年かかる中医鍼灸学士の学位が授与される制度です。また学位取得後に1年間の臨床経験を積むことで、中国の国家試験の受験資格を得ることができます。

なお2年間の学費は、過去に入学した卒業生の実績が評価され、2018年以降の本校入学性は留学にかかる学費が無償化(学費全額給付)となっております(入学時30歳以下の方が対象)
つまり現地での生活費のみで学べるということです!

中国の大学の学位があれば海外で働ける国が大きく広がります。日本の鍼灸の知識だけでなく、鍼灸の発祥地である中国で本場の技術や臨床経験を積むことは、海外で活躍を目指す上で大きな武器になることでしょう。
東洋医療専門学校の卒業生なかには、豪客船に乗りながら世界を周っている卒業生やスペインで活動している卒業生もいます!鍼灸師は海外で活躍しやすい資格といえるでしょう!

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