医療の豆知識
Toyo Medical College
女性が救急救命士として働くには?
皆さんは、けが人や病人の処置を行う「救急救命士」という資格をご存じでしょうか?
ドラマの影響もあり男性の印象が強い資格ですが、近年では女性の「救急救命士」が注目されています。
この記事では「救急救命士」として活躍している女性について、専任教員である野村が徹底解説します。
さらに、東洋医療専門学校ならではの強みもご紹介します。
これから救急救命士を目指す女性の方へ
結論から言います。女性救急救命士として働きたい思いがあるなら、今が絶好のチャンスです。
私が救急救命士養成校に通っていた20年近く前では同級生の女性15名の内、新卒で救急救命士を生かせる職場に就職できたのはたったの4名でした。あの頃と比べると時代が変わったなぁと感じると同時に今、救急救命士を目指す若い人達が羨ましいです。
ここでは私が、なぜ絶好のチャンスだと言い切れるのか、その根拠を徹底解説し、これから女性救急救命士を目指す方々の後押しと不安解消につながればと考えています。
活躍している職場とは
まず前提として、救急救命士はどこで活躍しているかご存じですか?
最近は認知度が高まってきたとは言え、まだまだ浸透してないと実感しています。実際に「救急救命士が最も活躍している職場はどこでしょう?」という問いかけに対して「・・・?病院?」のように答える人は少なくないと思います。しかし、一番働いている数が多いのはズバリ市町村単位で構成されている消防本部です。元々、救急救命士は消防本部で働く救急隊員のために作られた国家資格です。そのため救急隊員として資格を生かしている人が大半となります。
女性も消防職員として働く時代
現在、全国に消防職員は約16万6千人います。その内、女性消防職員は約6千人となっており、約3.5%とかなり低い割合です。
内閣府は男女共同参画社会の実現に向け、女性職員の割合を5%に促進させる取組みがあります。
すなわち少なくとも2千人強はこれから採用されるということになります。ちなみに大阪府下の消防本部でこの女性消防職員5%以上を満たしているのは24か所ある消防本部のうち、4か所しかありません。
これが、私が一番訴えたい絶好のチャンスであると断言できる根拠です。
参考:女性消防吏員の活躍促進-総務省消防庁
女性消防職員として働く不安の解消
男性中心の職場環境、体力的な負担などで多くの方が不安に感じているかと思います。
女性消防職員の増員採用により、各所属内での施設の改築や産休・育休などのサポート体制、ハラスメント研修などが充実してきているため、男女を比べて差のある部分に関しては理解し、フォローをしてくれる職場がほとんどです。
それ以上に女性傷病者への対応など、女性消防職員が必要とされる場面が多いため、女性特有の安心感を与えることができる重要な存在であると考えています。
消防職員でしか活躍できない?
救急救命士として働いている方のほとんどは「消防職員として」と言いましたが、それ以外でも活躍されている方はいます。
働ける場については令和3年に救急救命士法の改正が行われています。わりやすく言うと、これまで救急現場もしくは医療機関に到着するまでの間しか救急救命士という資格を生かせなかったのですが、現在では救急現場から入院するまでの間という形になり、医療機関の職員としても救急救命士を生かせるようになりました。
このことから就職先の幅が拡がっており、現段階ではそれ程多くはありませんが、これから確実に増えていきます。これが絶好のチャンスと断言するふたつ目の根拠です。
充実した女性サポート
消防職員で活躍されている女性へのサポートとして、様々な支援を受けることができます。その一部を紹介します。
産前産後休暇
産前から産後、合計で原則として14週取得することが可能で多くの職員が利用している制度です。
育児休暇
原則として子供が3歳に達するまでの間、育児休業をすることが可能です。
多くの消防職員は職場復帰に関して同じ制度を取得した先輩と相談し取得年数を決定しています。
また、育児の状況にあわせて、出勤前後最大で2時間以内の部分休業が可能です。勤務毎に申請し使用します。
まとめ
いかがでしたか。冒頭でも述べた通り、これから女性救急救命士の需要はまだまだあります。救急医療に興味がある女性はぜひ救急救命士という選択肢を加えてもらえればと思います。
そして東洋医療専門学校ではそういった方々の夢を叶えるためのサポートが整っています。特に消防職員採用試験の対策に関しては絶対の自信があり、独自の就職サポートを行うことで、毎年高い消防本部内定率を実現できています。実際に現在全国に女性消防職員として活躍している人の20人に1人は東洋医療専門学校の卒業生です。またこれから需要が高まっていく医療機関においても各施設に訪問し、救急救命士の採用推進を行っています。女性救急救命士として活躍をご希望の方は、東洋医療専門学校のオープンキャンパスに参加して、学校の雰囲気を感じてください!
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