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鍼灸師に将来性はある?〜業界の需要と人気の理由を徹底解説〜
鍼灸(しんきゅう)は、今から約1500年前に中国から日本に伝わり、長い年月をかけて独自に発展してきた伝統医療です。
現代では東洋医学の一つとして、肩こりや腰痛などの慢性疾患の改善はもちろん、ストレスケアや美容、スポーツ分野まで幅広く応用されています。
では、現代社会において「鍼灸師」という職業にはどのような将来性があるのでしょうか?
この記事では「鍼灸師」について、鍼灸師の資格を取得するメリットと、鍼灸師の活躍の場について解説していきます。
目次
鍼灸師の資格を取得することのメリット
鍼灸師の資格を取得することには、いくつかのメリットがあります。
年齢を重ねても続けやすい仕事
鍼灸師は、自分のもっている技術と知識で仕事をしていく職業であり、体力や力をあまり必要としない職業と言えます。
また鍼灸師の資格を取得すること自体に年齢制限はなく、年を重ねた後でも資格を取得することが可能です。
鍼灸師になるための資格取得には年齢制限がないため、
「今からでも手に職をつけたい」「定年後も自分のペースで働きたい」と考える人にも適しています。
体力的な不安を抱える方や、セカンドキャリアを模索している方にとっても、非常に魅力的な職業といえるでしょう。
「ブランク可」の求人も豊富にある
仕事のなかには、ブランクがあるとなかなか一線に戻れないものもあります。
しかし鍼灸師の場合は、「ブランク可」の求人が非常に多くあり、一度現場を離れた後でも復職しやすいという特徴があります。
現在の鍼灸師の男女比は6:4程度であり、女性鍼灸師の数も増加傾向です。
特に女性の場合、結婚や出産、育児による一時的な離職を経て再び働き始める方も多く、
そうしたライフスタイルに理解のある職場も増えています。
この柔軟性の高さは、ライフステージに合わせた働き方を実現したい方にとって大きな安心材料となります。
出典:日本健康医療専門学校「女性が鍼灸師を目指すには?女性鍼灸師のメリットや就職先、将来性とは」
努力次第で高収入も目指せる
鍼灸師の平均年収は460万円程度であり、これは日本全体の平均年収とほぼ等しい値です。
安定した給与を得られる点はもちろん、努力次第でさらに高収入も目指せます。
実は鍼灸師として働く人のなかには、少数ではあるものの、年収が1000万円を超える人も存在します。
また、1パーセントを切る数字ではありますが、なかには月収100万円以上の給料を受け取っているという人も存在します。
下記で鍼灸師の多様な活躍の場について紹介していきますが、
求められる分野で活躍したり卓越した技術を身につけたりした場合、鍼灸師も大幅な給与アップができる仕事であるといえます。
出典:厚生労働省職業情報提供サイト「はり師・きゅう師 所定内給与額別の人数割合」
鍼灸師の活躍の場はますます拡大中!
最後に、鍼灸師「多様な働き方」について解説していきます。
鍼灸師の仕事は「治療院で施術をする」と思われがちですが、実際には多種多様なフィールドで活躍できます。
代表的な就業先・分野を1つずつ紹介します。
鍼灸院で施術にあたる
最もオーソドックスな働き方は、鍼灸院で患者さんの施術にあたることです。
特に新卒や資格を取ったばかりの方にとっては、先輩鍼灸師のもとで経験を積める貴重な環境です。
また、安定した給与を得られ続けるのもメリットです。
休日面などもしっかり定められていることが多く、プライベートと仕事を両立しやすい点も魅力です。
美容分野で活躍する
近年注目を集めているのは、美容目的の鍼治療「美容鍼」です。
美容鍼はツボなどに鍼を施すことで、シワやシミ、乾燥などの悩みを軽減しようとするものです。
この美容鍼は、鍼灸師の新しい働き方のうちのひとつだといえるでしょう。
この分野は特に女性の支持が高く、美容サロンやエステとの連携、または独自のサロン開業を目指す鍼灸師も増えています。
美と健康の両方にアプローチできる点が、多くの顧客に選ばれている理由です。
介護業界や福祉業界と提携する
鍼灸師は、介護業界や福祉業界とも関わりの深い仕事です。
日本の介護保険法では、「機能訓練指導員」という職種が規定されています。
機能訓練指導員とは、要介護者に対して身体機能の維持・回復を目的としたリハビリを提供する職種です。
この機能訓練指導員は、だれでもなれるものではありません。
看護師(準看護師)・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師・そして鍼灸師のいずれかの資格をもつ人でなければ、この仕事に就くことはできません。
※鍼灸師の場合、半年の実務経験が必要
鍼灸師は機能訓練のプロフェッショナルとして、デイサービスや介護施設などでのニーズが年々高まっています。
土日祝が休みのことも多く、家庭と両立したい方に向いています。
スポーツ現場で選手のサポート
スポーツ選手のケガの予防や回復、パフォーマンス向上を目的とした鍼灸治療も、重要な分野の一つです。
疲労回復や筋肉の柔軟性向上、急性外傷の処置などで鍼灸は大きな効果を発揮します。
プロスポーツチームに帯同するトレーナーとして活躍している鍼灸師も多数存在し、アスリートからの信頼も厚い職業です。
海外でも活躍できる
鍼灸は世界的にも注目されており、日本人鍼灸師が海外で活躍する事例も増えています。
上ではスポーツと鍼灸師の関わりを取り上げましたが、ドイツのサッカーリーグでも日本人の鍼灸師が活躍しています。
また、アメリカでは、20000人を超える鍼灸師が働いているといわれています。
ただ日本で取得した鍼灸師の資格がそのまま使えるところはそれほど多くはなく、ニュージーランドなどの一部の国に限られます。
基本的には国ごと(アメリカでは州ごと)に鍼灸師の資格を取得する必要があるため、事前にしっかりと計画を立てることが重要です。
独立開業の道も実現できる
「鍼灸師」は独立開業を認められた資格です。
そのため、自分で独立開業をした場合、年収が1000万円を超える可能性も高くなります。
自分の理想とする治療スタイルや経営方針を形にできるのは大きな魅力です。
もちろん経営のリスクはありますが、努力と工夫次第で大きなやりがいと収入を得られる可能性があります。
まとめ~鍼灸師は今もこれからも「必要とされる職業」~
医療系の国家資格である鍼灸師は今後も社会的な需要が高まると考えられています。
高齢化社会、ストレス社会、美容意識の高まりといった現代のニーズに応えられる職業であり、多様な働き方が可能です。
「手に職をつけて長く働きたい」「自分らしい働き方を実現したい」そんな方には、鍼灸師という選択肢は非常におすすめです。
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