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おはこんばんちわ。救急救命士学科教員の田中です。
特技はのれんに腕押しです。はい。
久々の更新となりました救急救命士学科のブログです。
さぞかし皆さん首をキリンのように長~くして待っておられたと思います。
ところでヒトとキリンの首の骨の数っておんなじ7個って知ってました?
今回もニュースやドラマなどのメディアを通して耳にする医療用語や日本の医療体制など
「普段何となく聞いているけれど、どういう事だろう?」
と疑問に思うことについて、興味を持っていただけるように解説します。
みなさん、ドラマ「コウノドリ」は見ていましたか?
参照 http://www.tbs.co.jp/kounodori/
綾野 剛(GO!)かっこええですね~
なんといっても産科医療にかけるあの情熱
赤ちゃんとお母さんを助けてやるんだという強い気持ち。
医療人にとって、知識や技術はもちろん必要ですが、
本当に大切で忘れてはいけないことは救命に賭けるこの情熱ではないでしょうか。
これからは授業中に情熱大陸でおなじみ
葉加瀬太郎のBGM(タッタターラーラーのやつ)
を流してみようと思います。
ちなみに綾野GO演じる鴻鳥先生は医師でありながらジャズピアニストでもあります。
ピアノ弾ける男の人って素敵ですよね
実は私も実家がピアノ教室をやっていた関係で3歳からピアノを始めたそうですが、
「できるかい!!」
と言って辞めたそうです。(記憶にありませんが)
残念ながら先日最終回を迎えてしまいましたが、
ドラマ・コウノドリは鈴ノ木ユウさん原作の鴻鳥サクラが主人公の産科医療が舞台で
「出産」に関する医療従事者と患者のあたたかい人間ドラマがベースになっています。
参照 http://www.tbs.co.jp/kounodori/
「妊娠」「出産」で生まれる人と人との結びつき、夫婦、そして親子のあり方、
「命」が誕生するまで、誕生した後の葛藤、倫理、医療関係者と患者の関係など、
命が誕生する「奇跡」がテーマとして描かれた物語です。
しかも実在の医療センター(大阪府の「りんくう総合医療センター」やで!)
で取材した内容から制作されているので、
現場風景もリアルで見応えもありますし勉強になります。
主人公も実在の医師(荻田 和秀先生)をベースに描かれていて、
荻田先生も医師であり、ジャズピアニストなんですよ~
さて、ドラマのタイトルにもなっている「コウノトリ」
良くコウノトリが赤ちゃんを運んでくると言われますが、
これはドイツの言い伝えだそうです。
~昔、子供の出来なかった若い夫婦の家の煙突にコウノトリが巣を作りました。
夫婦はこの巣を壊してしまうのはかわいそうなので、寒くても暖炉に火を入れずに
コウノトリの子育てを見守ったそうです。その結果、無事コウノトリのヒナは巣立ち、
夫婦も自分のことのように喜んだ数日後、なんと二人は子供を授かりました。~
このことからコウノトリは赤ちゃんを運んでくると言われる所以ですが、
実は本当はコウノトリではなくシュバシコウという別の鳥だそうです!!ガーン
しかもドラマのタイトルは「コウノトリ」ではなく「コウノドリ」なんです。
これは原作者の鈴ノ木ユウさんが、
「ヒットする漫画は濁点(例:ドラゴンボール・スラムダンク)がつく!」
と考えたからだそうです!!ガガーン
さて、本題。ドラマ・コウノドリの舞台設定となっているのは
ペルソナ総合医療センターという「周産期総合母子医療センター」を備えた総合病院。
この「周産期総合母子医療センター」とは周産期(出産の前後の時期という意味)に
係わる高度な医療を対象とした医療施設で、産科と新生児科が組み合わされた施設です。
母体・胎児集中治療管理室(MFICU)を含む産科病棟、
及び新生児集中治療管理室(NICU)を含む新生児病棟があり、
常時の母体及び新生児搬送受入体制を備えている
産科におけるパーフェクトな施設なんです。
参照 http://www.rgmc.izumisano.osaka.jp/
日本は平成28年4月現在、大阪府下に6施設、日本全国に105施設と充実しています。
その結果、日本の周産期死亡率※は世界で最も低いんです!!素晴らしい!!
※妊娠22週以降の死産数+早期新生児死亡数)/22週以降の年間全出産数 (出産1000対)
とは言え、出産というのは安全なものばかりではありません。
たとえ順調な出産であっても、赤ちゃんを産むお母さんは命がけです。
予定通りに産まれることもあれば、突然分娩が始まるケースも珍しくはありません。
このような場合、自力で病院に行くことが困難であったり、緊急を要する時は、
救急搬送依頼の適応になりますから、救急救命士が必要とされます。
もちろん救急救命処置の範囲にも、産婦人科領域の処置として
・墜落産時の処置…臍帯(へその緒)処置
・胎盤処理
・新生児の蘇生(口腔内吸引、酸素投与、保温)
・子宮復古不全(弛緩出血時)…子宮輪状マッサージ
が含まれており、産婦人科における疾患や、母体変化などの知識が必要ですし、
場合によっては自宅や救急車内等で救急救命士が分娩を介助しなければいけません。
そのため、本校の実習でも分娩介助や新生児に対する処置などの技術はもちろん、
出産という希望と不安だらけのお母さんや家族に対するケアについても学んでいきます。
このように救急救命士は命を救うだけでなく、
新しい命の誕生に立ち会うこともできる本当にやりがいのある職業なんです
また学生にとっては、産婦人科という領域を学ぶことによって、
改めて「命」について感じ、考える良い機会となると思います。
私にも2人の子供がおり、どちらとも出産には立会いました
男性は出産や子育ては女性の問題と思いがちですが、
生まれてくる命を守ることや育てることは
男性も女性と同じように考えなければいけないことだと思います。
妊婦さんに座席を譲ったり、子供への配慮など
社会全体で考えていかなければいけないと感じています。
おっと、ガラにもなく真面目な話をしてしまいました!!
そろそろこの私にも情熱大陸(タッタターラーラー)の
オファーがくるかもしれませんね!!
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